脳の学習力―子育てと教育へのアドバイス
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分類: | 本
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発送可能時期: | アクセスしてご確認下さい
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参考価格: | ¥ 2,940 (消費税込)
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脳は日々成長し、変化している ロンドンの二人の研究者(女性)が、誕生から老人までのヒトの脳についての、最近の研究を解説した本。
内容は正確で、読者に理解してもらうために誤解を招くような簡略化を極力避けている。例えば「右脳と左脳の働き」は、右脳と左脳が脳梁という線維の束で密に結合されているので、簡単には区別できるはずがなく、右脳人間、左脳人間は通俗科学である。ネコの脳の発達に臨界期があるがヒトでもあるか、には、ルーマニアのチャウセスク時代に劣悪な条件下で育てられた子供たちが、里親の元で正常に育っているので、明確ではないのではないか、など。年を取っても日々脳を使うことで、神経系も成長すると指摘する。
正確な知識を伝えるためだろうが、文章が細切れで読みにくいのは残念だ。訳もそれほどこなれているとはいえず、p17のピラミッド細胞(正しくは錐体細胞)のような誤訳もある。ロンドンのタクシー運転手の海馬が大きくなっている、と言う文献をたどろうとした。しかし、原著の文献は出版社のウエッブからリンクをたどって行くように、とあるが、私の不注意かもしれないがどこにも見当たらない。これはぜひ改良を願う。
これらを除けば、子育てと(自分自身も含む)教育に多くのヒントと勇気をくれる本である。
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